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親と子の二世帯が同居する二世帯住宅。
「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」に見られるように、日本の代表的な居住スタイルの一つとして思い浮かべる人も多いでしょう。
今回は、そんな二世帯住宅のメリットとデメリットをご紹介します。
二世帯住宅のメリットとして最初に挙がるのは金銭面のメリットです。
例えば親世帯が土地を持っていればそこに家を建てることもできますし、仮に土地がなくても物件の取得費用をお互いが負担することで物件を手に入れやすくなります。
また、別居の場合に比べ二世帯住宅は手続きによって相続時の税金を減らすことができるため、将来子や孫が家を受け継ぐ場合もお得です。
一つ屋根の下でまとまって生活するため、冷暖房など光熱費を安くおさえることもでき二世帯住宅は財布にも環境にもやさしい暮らし方ともいえます。
二つ目のメリットに困ったときに助け合えるというものがあります。
一緒に生活していれば家事や育児などお互いに協力ができ、介護や病気・ケガで看病が必要なときもサポートをすることができるでしょう。
二世帯そろって留守になることは少ないため、防犯にもつながります。
また、祖父母と孫が一緒に生活することでお互い良い刺激になるという点も見逃せません。
メリットがあれば当然デメリットもあります。
二世帯住宅で問題となるのは、同居する親世代との摩擦です。
「夫婦であっても違う人間、摩擦は付き物」といいますが、育った時代背景や社会感覚などがより離れている親世代とは、より深い溝が生まれるかもしれません。
料理の味・掃除や洗濯の仕方からお風呂の湯加減、はては好きなTV番組までさまざまな理由が対立のもとになるのです。
また、働きざかりの子世帯と定年を越えた親世帯では、起床や就寝をはじめ生活リズムが異なる場合もあるでしょう。
「せっかく家族一緒に夕食をとろうと思ったが時間が合わない」「朝早くに掃除の音でたたき起こされた」となんてこともあります。
最後に、家自体の構造にも気を使う必要があるでしょう。 キッチンやリビングをはじめ両世帯の共用スペースが多い従来の二世帯住宅では、「家族それぞれが自分の空間を持ちプライバシーを確保する」といったことが難しいことがあります。
思い切ってそれぞれの世帯別に玄関、キッチンやシャワールームを設けたり適度に距離を取るということも必要です。
二世帯住宅にはメリットもデメリットもありますが、デメリットの大半に親世帯との人間関係が挙がります。
逆に言えば、これらのデメリットを軽減・解消できるなら二世帯住宅という選択はとても有意義なものになるでしょう。
「親しき仲にも礼儀あり」、親子の間柄だからこそお互いの考えを良く話し合いたいものです。
メリットとデメリットをおさえた上で、自分たちのライフスタイルに合った家選びをしましょう。